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女子バレー史上最高の逸材 韓国のキムヨンギョン

2016年8月、日本女子バレーをリオ五輪の初戦で3-1で破りどん底に叩き落とした永遠のライバル韓国。
その韓国のエース、キムヨンギョンのことを知っている日本人は多いのではないでしょうか。
今回は、「百年に一人の逸材」と呼ばれる百年ちゃんことキムヨンギョン選手についてご紹介します。

 

経歴

私が初めてキムヨンギョンを見たのは2005年のワールドグランドチャンピオンズカップ(通称グラチャン)。
2004年のアテネ五輪で日本を破った大ベテラン勢が引退し、低迷していた韓国女子バレーの中に一人別格の華を持った選手が現れ思わず惹かれました。
当時ヨンギョンは17歳・182cm。初の世界戦デビューにもかかわらずバシバシとスパイクを決めまくり、点を決められると相手を「このやろー」といった目でにらみつける彼女を見て「面白い子が現れたな~韓国。この子が成長したら日本にとって嫌な相手になるんだろうな」と思っていました。

そしてその予想はずばり的中。というか予想をはるかに上回る大エースに成長していきました。
2005グラチャン後の韓国Vリーグで新人ながら得点王・MVPをかっさらう史上初の快挙をなしとげ、翌年の韓国リーグでも2年連続のMVP。2007年のワールドカップでは19歳ながら大エースとなっていたヨンギョンがひたすら打ちまくっていました。
あのメグカナこと大山加奈選手、栗原恵選手も19歳の頃ワールドカップで鮮烈なデビューを飾りましたが、正直レベルが全く違います。19歳にしてキムヨンギョンは世界でも指折りの大エースに成長していました。

しかし、その冬に膝を故障。2008年の北京五輪最終予選に出場することができず、エースを失った韓国は北京五輪出場を逃してしましました。

その後、2010年頃から徐々に若返り・大型化の成果が表れ始めた韓国。世界バレーで中国をストレートで破るなど、勢いに乗り始めます。
このころからヨンギョンの才能もさらに磨きがかかり、2011年、2012年と世界大会で活躍をつづけ、2012年のロンドン五輪最終予選では、アテネ五輪以来代表戦で勝てていなかった(正確には日本が2軍を送ったアジア大会勝利してはいますが)日本に対し、3-1で久しぶりの勝利を飾ります。
この試合のヨンギョンはほんと打てば決まる確変状態…。
シドニー五輪予選の悪夢が頭をよぎりましたよ…(日本はその後なんとか出場権を獲得)。

そして迎えたロンドン五輪
私はヨンギョンの全盛期はここだと思っています。
予選からエンジン全開のヨンギョンは強豪相手にスパイクを決めまくり、なんとあの世界王者ブラジルをストレートで破る快挙を成し遂げます。
準々決勝でも韓国の勢いは止まらず、下馬評を覆してイタリアを破りまさかの準決勝進出。
長年バレーを見てきた私が未だに一番衝撃的だった出来事かもしれません…w
だって2011年までの韓国の順位を見ていたら、だれが五輪ベスト4なんて予想できるでしょうか。
準決勝でアメリカに敗れ、銅メダルをかけて衝突した日本と韓国。
キムヨンギョンは最後まで打ち続けますが、迫田と木村の2枚看板がいる日本にやぶれ、4位に終わりました。
しかしヨンギョンはロンドン五輪MVPを獲得。優勝国以外からMVPってどういうことよ…。

2009-10、10-11と日本のVリーグでプレーし、10-11シーズンにMVP獲得、その後移籍したトルコリーグでもMVP…まさに彼女にとってMVPは「当たり前」のものなのです。

2013年からは韓国ナショナルチームのキャプテンに就任し、記憶に新しい2016年、リオ五輪最終予選・リオ五輪本選と日本に2連勝を果たしました。

キムヨンギョンの凄さ

キムヨンギョンの凄いところは、まとめると以下のようになると思います。
①ミートがとてつもなくいい
②守備もとてもうまい
キャプテンシーがある
まず①ですが、ヨンギョンは特に筋肉質というわけでもないですが、スパイクの切れが半端ない。これは、彼女のボールヒットの際のミートがずばぬけていいので、腕の振りの力がボールに全て伝わっていることから来るものです。
ヨンギョンは超インナーコースが好きなので、たまにレフト側にいる相手選手の顔面にスパイクが当たることがあって、超痛そう…

そして②。これは日本の木村沙織選手と同じなのですが、ヨンギョンももともと背が低い選手でした。(昔はセッターをやっていたとか)
そのためレシーブの基礎練習をみっちり叩きこまれていたことが、後々急激に身長が伸びた後も彼女のディフェンス能力に大きな助けとなります。
ちなみに、2005年のデビュー時には182cmだったのに翌年の日韓Vリーグトップマッチでは既に186cmに、その秋の世界バレーでは188cm、そして2009年には192cmと、ものすごい勢いで身長が伸びていっていることがわかります。
木村沙織もデビュー時は180cmだったが最終的には185cmまで成長)
おまけにヨンギョンはブロックの読みも非常にいいので、まさに「穴が一つもない」完璧な選手と言えるのです。

最後に③。
若い頃のヨンギョンは、「天才だけどキレやすい扱いにくい選手」という感じ。
それがキャプテンに就任した2013年ごろから味方相手にブチ切れる頻度は少なくなり(たまにあるけどww)、味方の得点を人一倍喜び、自分が決めるとコートを駆け回ってチームを鼓舞する立派な大人に成長していました。
リオ五輪の最終セット、敗戦を目前に意気消沈しているのがテレビ越しに見え見えな日本に対し、得点を決めてサッカー選手のように両手を広げて「飛行機ブーン」しているヨンギョンの姿は今でも目に焼き付いています…
悔しかったですが、これがキャプテンのあるべき姿だなーと思わされた瞬間でもありました(一応フォローしておきますけど、私が一番好きな選手は木村選手ですよ)。
あの小生意気な(!?)やんちゃ娘だったキムヨンギョンがここまでの選手になったんだなぁと感慨深い試合でもありました。

そんなヨンギョン、2017年も引き続き韓国代表のキャプテンを務めていて、東京五輪を目指して頑張るそうです。
東京五輪では日本がリベンジしてほしい!という気持ちが強いですが、おそらく最後の五輪になるであろうキムヨンギョンにも頑張ってほしいという気持ちもすごくあります。
バレー界の歴史に間違いなく残るキムヨンギョン。
彼女が現役である間に、しっかりとそのプレーを目に焼き付けてください。

 

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